ダイヤモンドを日本語で金剛石(金剛とは、極めて硬いもの・金属という意味)というように、硬いという事はダイヤモンドのもっとも知られた性質であると言えます。しかし、トップページで紹介したとおり、その硬さはもろい硬さでもあります。このように、ダイヤモンドは大変よく知られている鉱石であるのに、その性質についてはあまり知られていないという不思議な鉱石です。まずはこのダイヤモンドの性質についてお話していきましょう。
モース硬度とは
「ダイヤモンドの硬さ」を紹介する上で、先に紹介しておかなければならないのがこのモース硬度というもの。これは主に鉱物の硬さを判断する一つの基準で、AとBの鉱石をこすり合わせたとき、どっちに傷がつくか、というものです。
このモース硬度は一番硬いものをダイヤモンドの10、最も柔らかいものの基準を滑石として10段階に表記します。例えば水晶は硬度7になりますが、これに他の鉱石をこすり合わせたとき、お互いに同じくらい傷がつけば、この鉱物の硬度は7である、とされるわけです。
同じく水晶をダイヤモンドにこすりつけた場合、水晶がほぼ一方的に傷つくので、ダイヤモンドの方が硬い、となるわけですね。ちなみに、段階をさらに15段階に引き上げた新モース硬度という基準でも、ダイヤモンドは硬度15と最硬を誇ります。